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ベルリン バレエも支援の輪舞

2011年04月13日

 ベルリンの目抜き通りウンターデンリンデンにあるベルリン州立歌劇場が昨秋から大規模改修に入り、所属する州立バレエ団は旧西地区のオペラ劇場へ練習拠点を移した。新装された練習場のお披露目式が先月22日に開かれ、団員、ファン、劇場関係者ら約600人が集まった。

 市長らのあいさつの後、バレエ団の芸術監督で、世界最高峰のダンサーでもあるウラジミール・マラーホフさんが壇上に立った。

 「私の大好きな日本が今、悲劇に見舞われています。少しでも支援となるように協力をお願いします」

 祝宴のテープカット前、出席者にわざわざ語りかけたのは、東日本大震災前の今年1月、公演で訪れた日本で温かく迎えられたことが心から離れなかったから。式典前に「日本へメッセージを」と聞くと、何十回も訪れた日本と、原発の惨事を経験した自分の出身国ウクライナへの思いを重ねたのか、胸を詰まらせ、口から言葉は出てこなかった。

 バレエ団では現在、4人の日本人女性が活動中。公演会場で、日の丸のTシャツ姿で来場者へ募金のお願いを始めた。日本人以外の団員も協力している。

 被災者支援の輪は世界中に広がる。人の心を動かす芸術にあふれる街だからこそ、ベルリンが力を発揮する時かもしれない。 (弓削雅人)

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