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ロンドン ある暑い日の出来事

2011年08月11日

 日本では何でもない、気温30度前後の日が2日続いたとき、ロンドンではこんな異変が起きた。

 「いつもとは違う太陽が電車を遅らせた」。ある新聞の1面トップにこんな見出しが躍った。送電線が熱でのび、電車の屋根近くまでたるんだ。危険なため、速度は7割程度にダウン。その影響で電車は遅れ、駅には長蛇の列ができた。

 深刻な事態に見舞われたのは犬たちだった。イングランド南西部の都市バースでは車に放置された2匹が瀕死(ひんし)のところを救助されたが、南東部の町ケストンでは、警察犬訓練所の駐車場で、車の中の2匹が暑さに命を奪われた。犬を放置した警察官は今後、刑事責任を追及されるという。

 そして、わが家の近く、ごく普通の公園では水着のビキニ姿の女性がたくさん現れた。日曜日の昼下がり。子どもたちがボールを蹴り、お年寄りがつえをついて散歩している向こうで、芝生に寝そべっている。Tバックの大胆な人もいた。

 そんな女性の1人と会話をする機会があった。「そばかすができませんか」と余計なことを聞くと「できるわよ。そのために焼いているんだから」。後で知ったが、そばかすは「豊かさ」の象徴という。「日光浴を思う存分楽しめるほどの自由な時間が持てる」との理屈らしい。(有賀信彦)

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