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【京都】幕末志士の足跡たどる

ジャンル・エリア : グルメ | 展示 | 歴史 | 近畿  2018年07月19日

幕末維新ミュージアム霊山歴史館で西郷隆盛にちなんだ品々が展示されている「大西郷展」

幕末維新ミュージアム霊山歴史館で西郷隆盛にちなんだ品々が展示されている「大西郷展」

“熱き心”に思いはせる

 明治維新150年を記念し、この夏に企画された京都定期観光バスの旅「幕末維新の志士たちゆかりの地をたずねて」に参加した。JR京都駅発着の京都市内を巡るお手軽なツアーだ。

 まずは通年特別展「大西郷展」が開かれている幕末維新ミュージアム霊山(りょうぜん)歴史館へ。同エリアは幕末の志士らが祭られ、坂本龍馬の墓も同館の近くにある。入り口近くには西郷隆盛のコーナーがあった。肖像画は明治政府の職を辞して、郷里の鹿児島に帰った西郷を描いたとされ、穏やかな表情で2匹の愛犬を連れている。遠島になった際に記した詩書や胸像もあった。

 その一方で、多くの人を引きつけている展示品があった。新選組の近藤勇や土方歳三の所用刀だ。近藤の刀は柄の握りの部分が脂で光っている。におい立つような迫力だった。坂本龍馬の書状など、多くの実物が展示されていることもうれしい。三条実美のわらじまである。幕末に興味のある方なら、ここで一日過ごせそうだ。続いて鳥羽伏見の戦いで薩摩藩の屯所となった御香宮(ごこうのみや)神社に立ち寄り、伏見の料亭「清和荘」で、わき水を使った涼しげな京料理を味わう。

幕末の志士たちが出入りした角屋=いずれも京都市で

幕末の志士たちが出入りした角屋=いずれも京都市で

 午後からは幕末の志士らが遊興した旧花街(かがい)の島原エリアへ。揚屋(あげや)建築が残る角屋(すみや)(国重要文化財)は久坂玄瑞や西郷、龍馬らの密議に利用されたほか、新選組の出入りもあった。初代筆頭局長の芹沢鴨(かも)が暗殺される前に宴を開いた大座敷に腰をおろす。風のない暑い日だったが、はうように枝を張る松が涼しげだった。角屋保存会理事長の中川清生さん(70)は「池田屋のように、ここでは大きな事件はありませんでしたが、刀傷はあります」と語る。西郷が行水に使ったとされるたらいも見逃せない。最後に立ち寄った置屋(おきや)の輪違屋(わちがいや)では、近藤の書が屛風(びょうぶ)に仕立ててあった。

 今も京都各所に残る志士らの足跡。同時に新選組の足跡もあった。彼らの熱き思いに想像を巡らせながら、駆け足でたどることができた。京都の暑さは厳しく、涼やかなバス旅でよかったとつくづく思った。 (柳沢研二)

 ▼ガイド 京都定期観光バスの旅「幕末維新の志士たちゆかりの地をたずねて」は9月30日まで。午前10時20分にJR京都駅烏丸口を出発。所要時間は6時間~6時間半。月曜(祝日の場合は翌日)運休。大人9200円、子ども6410円。京都定期観光バス予約センター(電)075(672)2100

(中日新聞夕刊 2018年7月19日掲載)

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