2010年09月16日
各国の外交官がせわしなく行き交うニューヨークの国連本部。韓国の哨戒艦沈没事件で安保理の非公式会合を取材中、会議室のそばで突然「ワーッ!」と大歓声が。
何かと思えばワールドカップのイタリア対パラグアイ戦。いつの間にか南アフリカ代表部が作った特設のテレビ観戦コーナーが。中をのぞくと数十人の外交官が画面にくぎ付けになっていた。
今、国連内はサッカー熱が盛り上がっている。安保理議長国メキシコの報道官は、開幕戦で審判が吹いたオフサイドの笛にご立腹。「非難の議長声明を用意してるよ」と報道陣に冗談を飛ばした。仏の国連大使は、仏代表ユニホームにちなんだ青と白のネクタイをご着用。ドイツは代表部ビルのロビーをW杯観戦用に無料で一般開放し、ビールやソーセージまで用意する熱の入れようだ。
翻って、わが日本は何もなく少し残念。こういう場で自国のアピールをするのも、一つの「外交」かと思うのだが。 (加藤美喜)