ジャンル・エリア : 展示 | 静岡 2022年03月02日
約5カ月の工事を終えた浜松科学館(浜松市中区)のプラネタリウムが1日、リニューアルオープンした。迫力のある星空を再現するため、約1億個の星を映し出す投影機に更新。本物の夜空に近い映像で、星の瞬きや色の表現まで楽しむことができる。 (山本晃暉)
同館は1986年5月にオープン。新しい投影機「ケイロン3(ローマ数字の3)」は3代目の機種で、旧機の300倍以上に当たる約1億個の星を映し出す。肉眼では捉えることのできない天の川も、1つずつの星の集まりとして表現。気象条件などによって異なる星空を再現するため、星の瞬きの映像演出も可能になった。投影機の帯部分に使用したオレンジ色は、浜松特産の三ケ日みかんをイメージしたオリジナルカラーだ。
リニューアルに向けて新たに、浜松市立小学校全校と聖隷クリストファー小(北区)の計98校の校庭風景のパノラマ画像も収集した。児童たちは、学校の校庭から天体観察をする疑似体験が可能となり、各校が授業で訪れた際の活用を予定する。
式典には鈴木康友市長や投影機を製造した五藤(ごとう)光学研究所(東京都)の関係者らが参加。テープカット後には、オリジナル番組の上映もあった。浜松科学館の天文チームリーダー、雨森(あめのもり)勇一さん(56)は「本物に近い星空に感動してもらい、実際の夜空を見上げるきっかけになればうれしい」と期待していた。
常設展入場料とプラネタリウム1回分の観覧料は大人1100円、高校生550円、中学生以下や70歳以上などは無料。