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薬草魔女

2015年5月 7日

 「薬草魔女」という言葉がある。これは20世紀に出来た言葉である。きっかけは1960年代に世界を揺り動かした女性解放運動にあった。魔女とされた過去の女性たちの復権を図る運動と呼応して、薬草を扱う女性たちが「薬草魔女」と名乗り、自然を見直す活動を始めたのである。

1ベルリンデモ.jpg

☆「この夜は女たちのもの」ーワルプルギスの夜(ブログ2014.10)に自立を宣言する女たちのデモ(1977年ベルリン)

 

 「薬草魔女」たちはたいてい薬草の店を持っていて、薬草のセミナーや薬草めぐりのツアーなどの活動をしている。昔、私は西南ドイツで活躍する薬草魔女ガブリエル・ビッケルさんの薬草ツアーに参加したことがある。私には初めての体験だったので、とても勉強になった。

2ビッケルさん1.jpg

☆ビッケルさん

 

3ツアー.jpg

☆ビッケルさんの薬草ツアー。参加者は薬剤師が多かったが、男性も子どももいた

 

4薬草魔女の店1.jpg

☆「薬草魔女」のお店発見(バーデン・ヴュルテンベルク州バード・ヴィンプフェン)

 

 2014年にシュルヒテルン(ヘッセン州)に住む「薬草魔女」ヘルガ・リンクさんのお店を訪ねる機会があった。ご家族の病気をきっかけに薬草の世界に入り込んでいったという。彼女は自ら薬草魔女とは名乗ってないが、市の広報がそう名付けたそうで、でも、そう呼ばれることは誇りに思うと言っていた。

5リンクさん.JPG

☆リンクさん

 

6庭のリンクさん.JPG

☆自宅の庭でご自分のことを語るリンクさん

 

 魔女展さまざま(ブログ4月22日)で紹介した「魔女の秘密展」は5月23日から新潟県民会館で開催。その後、7月18日からは名古屋市博物館で開かれる。詳しくは公式HP(http://majo-himitsu.com/)で。

 

 次回をお楽しみに。

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取材担当プロフィール

西村佑子(にしむら・ゆうこ)

うお座。早稲田大学大学院修士課程修了。
青山学院大学や成蹊大学の講師を経て、現在はモアビートプロモーションの「ドイツセミナー」講師。
これまでに「グリム童話の魔女たち」展(栃木県いしばし町グリムの館)の企画・監修やドイツ魔女街道ツアーの同行講師、
薬草専門誌に連載記事を掲載するなど、ドイツの魔女と薬草にかかわってきた。
主な著書に『グリム童話の魔女たち』(洋泉社)『ドイツ魔女街道 を旅してみませんか?』(トラベルジャーナル)、
『魔女の薬草箱』『不思議な薬草箱』(いずれも山と溪谷社)、『ドイツメルヘン街道夢街道』(郁文堂)など。

ぶらっ人編集部 @buratto_tabi