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コラム 花紀行

愛知県田原市「伊良湖菜の花ガーデン」のナノハナ

愛知県田原市「伊良湖菜の花ガーデン」のナノハナ

年明け早々寒波に見舞われた2021年。

そして、
1月8日には1都3県に、
1月14日には愛知県と岐阜県を含む2府5県に
再び「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」が発出されました。

こんな状況だからこそ、
自粛続きで沈みがちな気分を晴らしてくれるような、
伸び伸びと咲いている花たちの様子を伝えたい。
何とか取材できるところはないだろうかと、
元気に花が咲いている広い場所を探したところ、
1月9日から3月31日まで「菜の花まつり」を開催中の
渥美半島が候補に挙がりました。

渥美半島観光ビューローの方にお話をうかがうと、
「愛知県が緊急事態宣言区域に入っている間は、
 イベントや飲食ブースの実施はしませんが、
 ナノハナをご覧いただける環境は整えています。
 メーン会場の渥美菜の花ガーデンは4ヘクタールと広いので、
 感染対策に注意しながら、散策をお楽しみいただけます」
とのこと。

ほかに田原市方面へ行く用事もあったため、
車で渥美半島のナノハナを見に行くことにしました。

渥美半島の大部分を占める田原市では、
「菜の花エコプロジェクト」に取り組んでおり、
観賞用と搾油用を合わせて約1200万本のナノハナが
市内各所に植えられているそうです。

また、
渥美半島を巡る国道259号と42号の約60キロは、
ナノハナ畑が点在する「渥美半島菜の花浪漫街道」として、
国土交通省の「日本風景街道」にも登録されています。

豊橋市から国道259号で田原市に入ると、
道の駅「田原めっくんはうす」で周辺の観光情報を入手。
伊良湖岬方面を目指して、国道259号をさらに西へ。

↑国道259号沿いにある「加地の菜の花畑」。
 道の駅から3キロ弱と近く、
 「比較的大きな菜の花畑で、今ちょうど見ごろ」
 と聞いていたこともあり、すぐにわかりました。

 特に看板はありませんが、
 「渥美半島菜の花浪漫街道」と染め抜かれたのぼりが
 はためいています。

 場所は「大久保南」交差点の南東です。
 15台ほどの駐車場があったので、立ち寄ってみました。

↑結構広いです。
 一面の黄色い花を見ていると、
 気分が明るくなりますね。

 ここは昨年末から咲き始め、
 1月下旬に入って、ちょうど見ごろを迎えたそうです。

↑お花畑の中は、あちこち歩けるようになっています。
 所々ベンチも置いてあり、のんびりできました。

寄り道を堪能したら、
伊良湖岬の手前にある「菜の花まつり」メーン会場の
「伊良湖菜の花ガーデン」に向かいます。

国道259号から南下して国道42号に入ると、
海沿いを西へ。

道の混み具合にもよると思いますが、
30分もかからずに、伊良湖菜の花ガーデンに到着。

↑駐車場から会場へ。
 感染症対策への協力をお願いする看板があります。
 

↑早春の渥美半島の見どころが描かれた案内板。
 周辺で楽しめる季節の風物詩、
 イチゴや野菜の収穫体験などについて紹介されています。
 

↑会場入り口には、
 「菜の花運営基金」への協力をお願いする「なっち」
 (菜の花まつりのキャラクター)のオブジェと、
 手指用の消毒薬が置かれています。

↑会場全体図。
 真ん中に「なっちの丘」があり、
 菜の花畑は、その東側と西側に分かれています。

↑東側の菜の花畑。かなり広いです。
 五分咲きぐらいと聞いていましたが、
 結構咲いています。

 防風林の向こう側は、海です。

↑ヤシの木が、南国情緒を醸し出していますね。

↑散策路に立っていた「幸せの黄色いポスト」。
 実際に郵便物を入れることはできないそうですが、
 後ろのヤシの木も含めて、いい撮影スポットです。

↑蜜集めに夢中なハチさん。
 周辺は、ナノハナのいい香りに満ちています。
 「菜の花のお浸し」が食べたくなっちゃいました。
 

↑夕陽に照らされたナノハナたち。
 絵本の世界のように、幻想的です。

↑「しばらく雨が降ってなかったから」とのことで、
 荷車に積んだ移動式のスプリンクラーで水を撒いていました。

↑スプリンクラーの近くで撮った写真。
 はじける水滴が夕陽の光に透けて、
 炭酸飲料のCMか、
 手筒花火の火の粉を浴びているような一枚となりました。

↑会場中央にある「なっちの丘」。
 小高くなっているので、
 少し高い視点から菜の花畑を見ることができます。

 人工芝の滑り台が併設されているのですが、
 感染症対策のために、
 利用は当面見合わせだそうです。

↑「なっちの丘」から西側の菜の花畑を見たところ。
 東側と比べると、まだ全然咲いていません。
 こちらは、
 2月から3月にかけてが見ごろになりそうですね。

↑菜の花畑を突っ切って防風林を抜けると、
 目の前には青い太平洋が広がっていました。
 頬をなでる潮風がやさしかったです。

↑写真上は、西の方角を見たところ。
 対岸の三重県(鳥羽市)との間に浮かぶ島が見えます。

 写真下は、東を見たところ。
 渥美半島の付け根方面の地形が見えます。

 天気の良い日の夕方ということもあって、
 海と空の微妙な色合いの変化が美しく、
 しばらく見とれていました。

「潮風が運ぶミネラルが含まれているから
渥美半島の野菜はおいしい」と聞いていたので、
帰りに再び道の駅「田原めっくんはうす」に寄って、
地元産の新鮮でお値打ちな野菜をたくさん買って帰りました。
(「田原めっくんはうす」の営業時間は、午前9時~午後7時)

今回立ち寄った場所は
いずれも感染対策に努めていて、
人が密になることもなかったため、
安心して滞在を楽しむことができました。

年明けの新型コロナ感染者数の増加を考えると、
経済や暮らしと、感染症対策との兼ね合いの
難しさを実感します。

「コロナ疲れ」で、
面倒になることもあるかもしれないけれど、
自分や大切な人の命を守るために、
常に感染対策を忘れずに行っていきたい、
と改めて感じました。

心おきなく花を楽しめる日々が戻りますように。
新型コロナウイルスの一日も早い終息を祈ります。

取材日:2021年1月21日

DATA

伊良湖菜の花ガーデン

愛知県田原市堀切町浜藪
TEL:0531-23-3516(渥美半島観光ビューロー)
※入場自由
※「菜の花まつり」期間中(開催中~3月31日まで)、入り口にて大人100円の「菜の花基金」協力のお願い有り。
※愛知県の「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」発出中は、「菜の花まつり」イベントや飲食ブースの運営を中止する予定。

交通アクセス

○車
東名高速「音羽蒲郡IC」から国道1号、23号、259号、42号経由で、南西へ約56キロ。
※約200台の無料駐車場有り。

取材担当プロフィール

まころーど
名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。