2018年08月24日
ロシアのキリル文字は全く読めず看板に何が書いてあるか分からない。サッカーワールドカップ(W杯)取材で訪れたロシアでは、英語表記の看板があると少しほっとした。
そんな心理を見透かしてか、各都市には必ずといっていいほど英語表記のカフェがあり、外国人が引き寄せられている。
ただし、高い。キリル文字の地元客用カフェはコーヒーにケーキとアイスクリームをつけても300円程度。ところが「英語表記カフェ」はコーヒーだけで600円ぐらいする。大会期間限定の小さなぼったくりじゃないかと興ざめした。
しかし、ロストフナドヌーの英語カフェで紅茶とサンドイッチを頼むと、店員さんが「私からのプレゼント」とサンドイッチ分のお代を頑として受け取らない出来事があった。
その他にも、期間中はたくさんの地元の人々に親切にされた。教会への道を尋ねると、同行して案内してくれた人もいた。
観光客目当てのあこぎな商売が出回る一方、それを帳消しにしてあり余る無償の親切。どちらも本当の姿なのだろう。一筋縄ではいかないロシアに興味が湧いた。 (垣見洋樹)