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ソウル 同じ漢字に違う意味

2018年09月11日

 漢字を使う機会がめっきり減った韓国だが、漢字由来の言葉は多い。日本語にも同じ言葉があり理解しやすいが、日本では使われなくなったり、意味合いが違う言葉があり、とまどうこともある。

 先日、韓国人とカザフスタン人と話していて、英国のヘンリー王子とメーガン妃の結婚が話題になった。メーガン妃の父親は白人で母親はアフリカ系。韓国メディアでは「ホニョル」という言葉が飛び交った。漢字にすると、日本では使われなくなっている「混血」。カザフスタン人が「よくない言葉」と指摘すると、韓国人は「差別意識はないけど・・・」と当惑していた。

 別の韓国人に話したら、「よくない言葉だが、代わりの言葉が見つからない」。彼女によると、韓国では「多文化」という言葉も問題になっている。外国人と韓国人の結婚家庭を「多文化家族」と呼ぶようになり、いつしか差別的な意味合いが含まれるようになったという。

 先の会話で、日本ではどう言うのかと韓国人に問われ、「日常会話ではハーフ」と答えたら「半分だなんて何か足りないみたい」と返ってきた。ああ、言葉って難しい。(境田未緒)