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ソウル うっとりできない夜景

2019年03月08日

 朝起きるとのどがおかしい。自宅の窓から見えるはずの漢江(ハンガン)も、川沿いまで数100メートルにもかかわらず、かすんでいてよく見えない。原因は大気中の微小粒子状物質「PM2.5」。1月中旬韓国内で観測を始めてから最悪の数値となり、各メディアがトップニュースで報道した。携帯電話には、外出を控え、マスクの着用を呼びかける政府からのメールが連日、届いた。

 2年ぶりの韓国生活。朴槿恵(パククネ)前大統領の弾劾など社会も大きく変わったが、生活の中で実感するのが、深刻化する大気汚染だ。天気予報でも必ず大気汚染の状況を伝え、街中でもマスクを着用する人が増えた。

 中国から流入する大気の影響とされてきたが、「工場や車の排ガスなど国内でも発生している」との指摘もある。

 昼間は外を眺めれば状況が分かるが、夜にも大気の様子を確認する方法がある。南山(ナムサン)に立つNソウルタワーだ。日が暮れるとライトアップされ、PM2.5濃度に合わせて照明を青、緑、黄、赤と変える。

 闇に映えるタワーはどの色も美しい。ただ「悪い」の黄、「とても悪い」の赤の時、見とれてはいられない。 (中村彰宏)

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