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キエフ スリッパが表す距離

2019年08月11日

 出張でホテルに着くと、クローゼットを開き、まず確認することがある。スリッパが置いてあるかどうかだ。先日、ウクライナのキエフを訪れた際も、見つけて安心した。

 やっぱり日本人としては、部屋で靴を脱ぎたい。しかし、ヨーロッパのホテルでは置いてないことが多いし、あっても有料だったりする。

 ロシアも日本同様、自宅では靴を脱ぐ習慣がある。たいていのホテルにもスリッパを常備している。従業員の無愛想な対応などサービスの質ではがっかりさせられることがあるが、この点だけは満足させてくれる。

 微妙なのは、旧ソ連の国の場合。欧州連合(EU)加盟から15年を迎えたバルト三国のホテルにスリッパはなかった。地理的には欧州寄りだが、対ロシア感情が比較的良いモルドバのホテルにはスリッパがあった。

 ロシアとの関係が悪化するウクライナのホテルにもまだスリッパはあった。しかし言語や文化面でロシア離れを進め、欧州寄りの針路をとる国の姿勢は明確だ。まさか「スリッパ禁止」にはしないだろうが、次の出張では、忘れずに持参するのが得策かもしれない。 (栗田晃)

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