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ロンドン 同じ風力でも空回り?

2019年09月26日

 「それは、周りを海に囲まれてるからよ」

 海上の風車で電気をつくる洋上風力発電。英国はこの再生可能エネルギーの導入量世界一で、政府は2030年までに国内供給電力の3分の1をまかなう目標を掲げる。関連イベントで発展の理由を聞くと、業界団体職員アリッサ・ペックさんは、まず自然環境を理由に挙げた。

 関連産業は政府による巨額投資で育ったという。政府が目指したのは、化石燃料からの脱却とエネルギー自給率の向上だ。島国という地勢から洋上風力発電に目をつけ、法整備によって企業参入を促した。産業の成長とともに発電コストは化石燃料と同レベルに下がり、ペックさんは「コストが同じなら、クリーンエネルギーはさらに導入されるはず」と喜ぶ。

 日本でも関連法が整備され、洋上風力発電への期待は大きい。英業界は「同じ島国の日本も成功する可能性はある」と進出を狙うが、新エネルギー普及には「政府が目標を定め、達成に固執することが鍵」という。そして、企業が自由に競争できる土壌づくりも。自然環境が似ているだけでは、空回りになりかねない。 (藤沢有哉)

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