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ローマ 意外においしい病院食

2019年11月14日

 妻のための処方箋を受け取りに女性医師を訪ねた。彼女は大の日本ファン。母娘で旅行したこともある京都の話題で盛り上がった。

 すると、突然胸が締め付けられ左胸部に痛みが走った。痛みは数秒でなくなったものの、医師は「心臓検診をすぐ受けて!」と珍しく緊張した面持ち。

 帰宅後、まずは心電図検査をということで、公立・私立の医療機関に電話したが、どこも1週間待ちとの返答。こんな時は救急病院が1番と言われ、救急車を呼ぼうとする妻を制して、徒歩で自宅近くの病院の急患受付に出向いた。

 私の話を聞くや否や、若い女性看護師にストレッチャーに乗せられ検査室へ。誘導心電図検査などがてきぱきと進められ、大部屋の一隅で安静にしているよう命じられた。

 うとうとしていると「夕食」が運ばれてきた。メニューは、パスタ入りミネストローネ、ストラッキーノチーズ、ゆでたウイキョウ、全粒粉のパン、リンゴと悪くない。

 幸い翌日の負荷心電図検査も異常なく退院。この体験はすべて無料だったが、再入院は避けたいものだ。 (佐藤康夫)