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北京 在宅勤務していたら

2020年07月10日

 2週間ぶりに屋外に出ると、強い光に目が慣れない。快晴の青空はまぶしすぎて、薄目を開けて見上げた。自宅にこもっていた間に、季節は冬から春に移っていた。

 新型コロナウイルスの影響で日本に一時帰国していた家族が北京に戻り、2週間の自宅隔離を求められた。一時帰国しなかった私も同じ屋根の下で暮らすには隔離が必要と命じられた。

 初めての在宅勤務となったが、当初は楽観的に考えていた。感染を避けるために対面での取材を控える雰囲気が広がっていたこともあり、スマートフォンとパソコンで何とか乗り越えられるという打算があった。

 とはいえ、仕事のペースは確実に落ちた。同じ職場にいれば一声かければ済むことも、自宅から伝えるにはひと手間かかる。子どもの声を避け、部屋の隅で電話に出たことも少なくない。電話とネットでつながっていても、少しずつ世の中からずれていくようにも感じた。

 こんな影響もあった。久しぶりに職場に戻ると、少し離れたテレビがなんだか見にくい。スマートフォンとパソコンばかりをにらむ生活でさらに近視が進んでいた。 (中沢穣)

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