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ロンドン 普通に会える社会に

2021年04月26日

 3月下旬の夜、ロンドン中心部に直径120メートルの黄色い光の輪が現れた。新型コロナウイルス禍によるロックダウン(都市封鎖)が、英国で初めて導入されてから丸一年の日。コロナの死者への追悼や明るい未来を願う気持ちを表すため、巨大観覧車「ロンドン・アイ」に黄色い電飾が施された。

 取材するうち、慈善団体幹部のアリーン・ダイアンさんと出会った。団体はホスピス運営や訪問看護で、末期がんの人ら終末期の患者のケアに取り組む。1年を振り返った彼女は「本当に厳しかった」と話した。

 つらかったのはコロナ禍の外出、集会制限で、家族にみとられずに亡くなった患者が大勢いたことだ。最期を迎える直前、オンライン形式の数分間の会話で家族に別れを告げた人もおり、ダイアンさんは「早く、人と人が普通に会うことができる世の中が戻ってほしい」と願う。

 4月に入り、公園や民家前で、歓声を上げて抱き合う人たちを見掛ける。1月からの3回目のロックダウンによる集会規制が緩和され、久々に対面した家族や友人連れだ。その涙や笑顔を目にすると、ダイアンさんと同じ願いを抱く。 (藤沢有哉)

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