2022年11月24日
渡米して初めてできた米国人のパパ友と子どもの話になった。
彼の長男と次男は親が言わなくても、自分ですすんで勉強してクラス上位の成績を取っているという。そして、パパ友は「三男はね」と、これまたとびきりの笑みで、話し出した。「とても優しい心を持ってるんです」
勉強は長男や次男ほどはできないけれど、誰よりも優しくて小学校で友だちを助けてあげられる。他の子どもたちとはほとんど交流することがない学校の清掃員の女性とも仲良くなって、彼女を笑顔にさせているという。
子どもの内面をしっかり見ているパパ友に感心しきりだったが、翻ってわが身はどうか。
日本では同世代の子と比べたり、自分と同じ苦労はさせたくないと先回りしたりしていたなと反省ばかりが浮かんでくる。
パパ友の子育てのコツは、子どもを対等の人間として接することらしい。米国の長い夏休みの間、隙あらば家のソファでごろごろする長男を見ながら、まずは頭ごなしに注意するのをやめようと自らに言い聞かせている。 (浅井俊典)