2023年02月06日

　小学生の長男は週末、米メリーランドの日本人向け補習授業校に通う。同校が先日開いた運動会に参加した。新型コロナウイルス禍が一段落し、３年ぶりの大規模開催だという。

　毎週土曜日の週１回しか授業がないので自前の校舎はなく、会場は地元の高校に借りたグラウンド。幼稚園から小中学校、高校まで５００人ほどの子どもたちが赤組と白組に分かれ、短距離走や大玉転がしを競った。

　必死で走る幼稚園児を、高校生が旗を振り、太鼓を鳴らして応援する。勝ったり負けたりするたびに、歓声を上げて喜んだり悔しがったり。みんな実に楽しそうで、見ているこちらも自然と顔がほころんだ。

　月曜から金曜まで米国の現地校に通い、補習授業校で学べるのは年間で４０日程度。日本の学校の５分の１ほどの時間で１年分の勉強をする計算で、限られた時間を大切に過ごしたいという子どもたちの思いが、運動会にも表れているようだった。

　日本なら運動会の後の月曜は振り替え休みだが、現地校はもちろん授業。どの家庭も異国の地で学ぶわが子の頑張りを感じながら、学校へと送り出したことだろう。　（浅井俊典）