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【石川】和船の修復作業 間近で 国重文「能登内浦のドブネ」

ジャンル・エリア : 乗り物 | 展示 | 歴史 | 石川  2019年03月08日

修復作業を初めて公開する和船「能登内浦のドブネ」が並ぶ収蔵庫=能登町真脇で

修復作業を初めて公開する和船「能登内浦のドブネ」が並ぶ収蔵庫=能登町真脇で

能登町 あす初の一般公開

 2020年度に本格的な公開展示開始が予定されている能登町の国指定重要有形民俗文化財の和船「能登内浦のドブネ」の修復作業が9日、同町旧真脇小学校グラウンドにある収蔵庫で初めて一般公開される。展示事業を担当する町真脇遺跡縄文館(同町真脇)の高田秀樹館長(58)は「修復過程も含め地域伝統の漁船を間近で見て、能登をにぎわせた定置網漁業への理解を深めてほしい」と話す。(加藤豊大)

 ドブネは、江戸時代から日本海側各地で定置網漁に使われた大型の木造船。丸太をくりぬく造船法から、木の板を組み合わせる造船法へと移る過渡期のもので、日本の木造船の発達過程を伝える。

 町は、1955(昭和30)年ごろに造られ、同町波並漁港を拠点に30年ほど操業した全長14メートルの3隻を所有し、16年に完成した収蔵庫に保管している。

 ブリやアジを水揚げしたり、クジラを両側から挟み込んで浜に運んだりするのに使われたもので、高田館長によると、ドブネが原形をとどめて現存するのは全国的にも珍しい。

 当日は保存状態を維持するための防腐・防虫やさび取りといった修復作業のほか、地元漁業者から寄贈された櫂(かい)や櫓(ろ)などの操船具を間近で見学できる。

 公開は午後1時半~4時、入場無料。同2時からは高田館長が修復過程を説明する。(問)同館0768(62)4800