ジャンル・エリア ： 展示 | 文化 | 歴史 | 石川　 2023年10月26日

公開された末森赴援画巻＝宝達志水町埋蔵文化財センターで

　国民文化祭に合わせ、宝達志水町は、町内の末森山で前田利家と佐々成政が戦ったことにちなむ企画展「末森合戦の舞台」を１１月１９日まで町埋蔵文化財センター（小川）で開いている。末森合戦絵巻「末森赴援画巻（ふえんがかん）」を町内で初公開。２日までは上巻、３日からは中巻を展示する。期間中無休。無料。

　上巻は末森城を攻撃する佐々と、防戦に指揮を執る前田方の城主奧村永福（ながとみ）の場面を展示。奧村の妻安（やす）がなぎなたを手に兵士を鼓舞する姿も見られる。中巻では救援の利家が近くに陣を敷き旗を立てる場面を展示する。

　絵巻は上中下巻からなり、明治３０（１８９７）年に１５代前田利嗣の命で大和絵師川辺御楯（みたて）が７年がかりで描いた。前田家の文化財を保存、公開する前田育徳会（東京）から借りた。

　江戸時代に作られた末森城の模型や地図、古文書の写し、末森城跡で発掘された鉄砲玉なども展示する。　（松村裕子）