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【長野】気軽に自在に“空中散歩” ドローン空撮ツアー 駒ケ根市

ジャンル・エリア : まちおこし | スポーツ | | 甲信越 | 自然  2019年04月18日

ドローンから撮影した写真。右側に見えるのがもう1台のドローン。左下は操縦する筆者ら=長野県駒ケ根市の蔵沢寺で

ドローンから撮影した写真。右側に見えるのがもう1台のドローン。左下は操縦する筆者ら=長野県駒ケ根市の蔵沢寺で

 観光や農業、趣味や災害対策など幅広い分野で使われるようになった小型無人機ドローン。山並みが美しい長野県駒ケ根市では、愛好者向けの「ドローン空撮ツアー」が3月から始まった。

 主催するのは駒ケ根観光協会。観光地域づくり事業部の奈良成章部長(43)は「駒ケ根は何もないが、自然はある。ドローンを飛ばしやすい」として、ドローンメーカーのDJI JAPAN、空域管理事業を展開する楽天Air Mapとともにツアーを始めた。

 素人でもできるのだろうか。「簡単に飛ばせます」とDJI JAPANの川中良之さん(35)。20万円近くするという高価な機種を使い、体験させてもらった。自動操縦機能が付いているため、初心者でも操作が容易だという。

 駒ケ根高原を流れる太田切川で、見本として川中さんの操縦を見た上で飛ばしてみた。確かに難しくない。コントローラーに2つあるスティックを前後や左右に動かすと、ドローンが前進したり、下がったり、右回転したりと面白いように動く。左のボタンを押せば動画が、右のボタンを押せば写真が簡単に撮れる。これは楽しい。

 一通り操縦の仕方を覚えたところで、桜が美しい蔵沢寺へ。今度は少し難しそうなことに挑戦してみた。ドローンをもう1台飛ばしてもらい、私が操縦するドローンからそのドローンと桜、われわれ一行の姿を1枚の写真に収めようというのだ。コントローラーの画面にドローンから見た景色が映るので、それを見ながら互いに位置を微調整したところ、画面の右下から白い機体が出現。シャッターを押して何とか撮ることができた。最後は、空が広く開けた中川村の天の中川河川公園でドローンを大きく動かして“空中散歩”を満喫した。川中さんは「普段とは違う高い視点から景色を見られる」とPRする。

 3月のツアーはドローン愛好家が対象で、次回の6月も同様だが、その後はドローンを持っていない人も対象にした初心者ツアーを企画する予定だ。

 2日目は、駒ケ根市の西側にそびえる中央アルプスへ。駒ケ根高原にある菅の台バスセンターから専用バスで山道を30分かけて上り、氷河期の氷で削り取られたおわん形の名所、千畳敷カール(標高2、612メートル)にロープウエーで到達。下界は好天だったが、残念ながら山の上はガスっていた。

SUPを楽しむ人たち=長野県駒ケ根市の大沼湖で

SUPを楽しむ人たち=長野県駒ケ根市の大沼湖で

 下山すると、駒ケ根高原の大沼湖へ。ここでは、水面に浮かべたサーフボードに乗り、パドルで左右の水面をこいで進むスタンドアップパドル・サーフィン(SUP)や、カヤックが体験できる。

 ドローンにSUP、駒ケ根は自然の中で大人が遊べる町だ。

 (金森篤史)

 ▼メモ 駒ケ根市へは名古屋から高速バスで2時間半。菅の台バスセンターは駒ケ根ICから車で3分。駒ケ根観光協会(電)0265(81)7700。駒ケ岳ロープウェイを運行するのは中央アルプス観光。(電)0265(83)3107。SUP体験はアウトドアショップK。(電)0265(98)9797

(中日新聞夕刊 2019年4月18日掲載)