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【岐阜】関の刀を初心者でも楽しく 関鍛冶伝承館で企画展

ジャンル・エリア : 展示 | 岐阜 | 文化 | 歴史  2020年02月20日

刃文や鑢目に着目し、美濃伝の刀の特徴を解説している=関市南春日町の関鍛冶伝承館で

刃文や鑢目に着目し、美濃伝の刀の特徴を解説している=関市南春日町の関鍛冶伝承館で

 関市近郊に伝わる日本刀の魅力や特徴を初心者でも楽しめる企画展「はじめてでもわかる美濃伝の日本刀」が、同市南春日町の関鍛冶伝承館で開かれている。24日まで。

 室町-江戸時代に市周辺で制作された「美濃伝」の刀のうち、市所蔵の18点を展示した。打刀(うちがたな)や短刀、脇差し、太刀、なぎなたなど、刃の長さや形、用途の違いで刀を分類。日本刀を特徴付ける模様として、焼き入れで刃に現れる「刃文」、折り返し鍛錬で刀身に現れる「地肌」、柄に収まる茎(なかご)の部分にやすりをかけた「鑢(やすり)目」の3つを挙げ、美濃伝に多い特徴を解説した。

 刃文では、規則的な丸みを帯びた「互(ぐ)の目」の乱れがタコの頭のような形になった「兼房(けんぽう)乱れ」、孫六兼元に見られる「三本杉」など、関発祥とされるものを紹介。地肌では、刀身の鎬(しのぎ)より背側にある「鎬地」が、刀の方向に沿った「柾目(まさめ)」の刀が美濃伝に多いと示した。鑢目は、刀の先端方向に山形が連なった「鷹(たか)の羽」、網の目のような「桧垣(ひがき)」の模様をした関に特徴的な刀を取り上げた。

 企画した同館学芸員桜田啓太さん(23)は「2年前は自身も日本刀初心者だった。来客を案内する中で、どうやったら分かりやすく関の刀を鑑賞できるかを考えて、内容を選んだ」と話した。

 大人300円、高校生200円、小中学生100円。

 (鈴木太郎)