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【福井】シルクロード、西陣織に再現 敦賀で故平山さん作品展示

ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 福井  2020年03月11日

(上)パルミラ遺跡を行く・朝(下)パルミラ遺跡を行く・夜

(上)パルミラ遺跡を行く・朝(下)パルミラ遺跡を行く・夜

 元日本美術院理事長で日本画家の故平山郁夫さん(1930~2009年)の集大成とされる「シルクロード」シリーズ作品を西陣織の技法で超細密に再現した展示が11日、敦賀市東洋町のプラザ萬象で始まる。メインの「パルミラ遺跡を行く」の朝と夜の作品は、平山さんのシルクロードへの思いがより伝わってくる。14日まで。

 「パルミラ遺跡を行く」は縦63センチ、横115センチ。朝の太陽が照りつける中、あるいは月明かりの下、美しい遺跡を背景に進むラクダのキャラバンを描く。西陣織の特殊な織機で十数色の糸を駆使して織り上げた。縦糸約5000本、横糸約4万本を組み合わせ、細部まで美しく再現している。

 会場では、「小泉富士」「浄土幻想 宇治平等院」「フォロ・ロマーノ」など7作品について大小計20点を展示する。

 主催するのは、西陣織関係者でつくる西陣美術織平山郁夫シルクロード展実行委員会(京都市)。西陣織の技術継承、発展を目的に開いてる西陣美術織展の一環。今展示はいずれも原画使用許諾を得ている。

 平山さんは、仏教伝来の道をたどるためにシルクロードを訪れるようになった。東西の交易の路であり、国境や民族、時空を超えた象徴としてとらえ、多くの作品をのこした。

 入場無料。午前10時から午後5時(ただし、初日は正午から。最終日は午後4時まで)。(問)プラザ萬象=0770(22)9711

 (沢田一朗)