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【岐阜】ゲストハウス、自然満喫して 白川に開業、ワーケーション活用目指す

ジャンル・エリア : まちおこし | 岐阜 | 自然 | 芸術  2021年02月04日

古民家を活用してオープンした「里山ゲストハウス 晴耕雨読とみだ」。ワーケーションでの活用も目指す

古民家を活用してオープンした「里山ゲストハウス 晴耕雨読とみだ」。ワーケーションでの活用も目指す

 白川町黒川に、古民家を活用した「里山ゲストハウス 晴耕雨読とみだ」がオープンした。自然体験を目当てに訪れる都会の人らを受け入れ、ワーケーションでの活用も目指す。 (渡辺大地)

 運営するのは、一般社団法人「白川町移住交流サポートセンター」。町が地域住民から寄贈を受け、福祉施設「まめな館とみだ」として使っていた古民家を、施設の閉鎖に伴い無償で借り、昨年10月にオープンした。

 客室は2部屋。Wi-Fiを整備した共用スペースや、自炊用のキッチンもある。地域住民から寄贈を受けた5000冊の図書もそろえ、住宅時代から残る年季の入った調度品も配した。

 豊かな自然に囲まれた黒川では、農業や川遊びなどの体験プログラムが移住農家らの手で盛んに企画されている。一方で来訪者のほとんどが日帰りのため、ゆっくりと黒川を楽しんでもらおうと整備した。

 町では昨年から、都会の人に休暇を楽しみながらテレワークで働いてもらう「ワーケーション」を呼び込む動きも始まっており、晴耕雨読とみだも4月の受け入れ開始を目指し準備を進めている。

 センター長の安江宏行さん(54)は「黒川は今盛り上がってきており、町全体の誘客をけん引する地域にしていきたい」と話す。

 宿泊料金は人数に応じる。4人で1部屋を借りる場合は1人3500円。共用スペースは会合やイベントの場として地域住民にも有料で貸し出す。(問)晴耕雨読とみだ=0574(80)2777

客室に芸術家の絵画も

 「里山ゲストハウス 晴耕雨読とみだ」では、アートで館内を彩る取り組みも進んでいる。

黒川をモチーフにした油絵を客室に飾り付ける井上さん(右)と塩月さん=いずれも白川町黒川で

黒川をモチーフにした油絵を客室に飾り付ける井上さん(右)と塩月さん=いずれも白川町黒川で

 第1弾では、中津川市高山の現代美術家、井上信也さん(35)が黒川に着想を得た油絵を制作。2部屋ある客室のうち、1部屋に2枚を飾り付けた。

 依頼したのは、黒川で暮らす塩月洋生さん(47)。2017年12月に一般社団法人「アートアンサンブル白川」を設立後、白川町内で特色あるアート事業を仕掛けている。

 今回は福祉施設の面影が残る館内の雰囲気を少し変えてみようと、町移住交流サポートセンターの了解を得て知人の井上さんに依頼した。

 もう1部屋の客室の壁には、今春に愛知県立芸術大大学院を修了する知人に油絵を描いてもらう計画も立てている。

 塩月さんは「黒川は辺ぴな場所なので、特色あるゲストハウスになれば」と話している。