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【三重】コロナ禍の世界に「光」を、燭台や親鸞絵伝で感じて 明和「まちかど博物館」所蔵品展

ジャンル・エリア : 三重 | 展示 | 文化 | 歴史 | 神社・仏閣  2021年02月04日

テーマの「光」にちなみ展示された燭台

テーマの「光」にちなみ展示された燭台

 松阪・紀勢地域の「まちかど博物館」の所蔵品を集めた企画展が、明和町の県立斎宮歴史博物館で開かれている。地域ゆかりの人物の作品や、年季の入った個人のコレクションなど多種多様な150点が並ぶ。7日まで。 (望月海希)

 まちかど博物館はコレクションや伝統の技、手仕事などを、仕事場の一角や個人宅などで公開する施設で、各地域の推進委員会が認定している。松阪市と多気郡三町、大紀町、度会町には計31施設があり、今回は18施設が出展した。

 17回目の今回のテーマは「光」。昨年来、新型コロナウイルス禍で暗い生活を強いられている分、明るい1年になるようにとの思いを込めたという。テーマにちなみ、萬古不易館(松阪市)が所有する江戸時代の燭台(しょくだい)や、幸翔窯(大台町)の陶器のルームライトなどが並べられている。

 転輪寺(明和町)は、浄土真宗の宗祖、親鸞の生涯を描いた「親鸞聖人御絵伝」の4幅のうち2幅を出品。1749(寛延2)年に寺に安置されたもので、津市の高田本山に置かれた絵の専門部署「絵所」で描かれた正統な絵伝であることが、4幅目に示されているという。明星隆文住職(69)は「普段は檀家(だんか)さんに見てもらう機会が少ない。この機会に間近で見てほしい」と話す。

 竹にまつわる作品を収集する竹茗舎(同町)は、津藩の儒学者の土井ごう牙(が)(1817~80年)や、松阪市射和地区ゆかりの漢学者、矢土錦山(1849~1920年)が描いた竹の水墨画を出品。渡邉(わたなべ)幸宏館長(77)は「地域にゆかりのある人の作品を選んだ」と話す。

親鸞聖人御絵伝(右の2幅)などが並ぶ会場=いずれも明和町の斎宮歴史博物館で

親鸞聖人御絵伝(右の2幅)などが並ぶ会場=いずれも明和町の斎宮歴史博物館で

 他にも、昭和20年代のクラシックカメラや、全国各地のひな人形のコレクションなども展示されている。松阪・紀勢界隈(かいわい)まちかど博物館運営協議会の浜博之会長(80)は「昔懐かしい品がたくさん並んでいる。見て癒やされて」と来場を呼び掛けている。午前9時半~午後5時(最終日は午後3時まで)。