ジャンル・エリア : 展示 | 石川 2021年11月08日
低出生体重児(未熟児)の成長を記録した写真展「小さな命の息吹」が、津幡町庄にある旅館「かつざき」で開かれている。19日まで。入場無料。
世界早産児デー(11月17日)に合わせ、低出生体重児の親でつくる「カモミールいしかわリトルベビーサークル」(同町)の代表、中嶋麻美さん(30)が主催。平均よりも約2000グラム軽い911グラムで生まれた中嶋さんの次女の写真のほか、サークルメンバーら8人の子どもの写真を貼ったアルバムも展示している。
中嶋さんの作品は、新生児集中治療室(NICU)で管やコードに囲まれて治療を受けている次女の写真など計17枚。直接母乳を飲めないため母乳を染み込ませた綿棒を次女の口に当てている写真は、小さくても必死に生きようとする赤ちゃんの姿を捉えている。
メンバーのアルバムには赤ちゃんの写真とともにコメントが添えられており、「奇跡の子だと思っている」「出産当時は小さく産んでしまった申し訳なさで涙が止まらなかった」などと、母親の思いがつづられている。
中嶋さんは「小さく生まれた赤ちゃんでも強い生命力があることを知って、低出生体重児に関心を持ってもらえれば」と話す。
かつざきでの展示は14日まで。16~19日は津幡町の文化会館シグナスで展示する。(西浦梓司)