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【石川】伝統かつ斬新 造形美感じて 21美 世界工芸トリエンナーレ

ジャンル・エリア : オブジェ | 展示 | 工芸品 | 石川 | 芸術  2022年11月15日

世界各地の斬新な工芸作品が並ぶ金沢・世界工芸トリエンナーレの展示=金沢21世紀美術館で

世界各地の斬新な工芸作品が並ぶ金沢・世界工芸トリエンナーレの展示=金沢21世紀美術館で

陶磁や漆など素材豊か 若手の作品も

 3年に1度開催される第5回金沢・世界工芸トリエンナーレが13日、金沢市の金沢21世紀美術館で始まった。コンペティションで大賞を受賞したガラス作家の田中里姫(さき)さんの作品はじめ入選作58点を展示。さまざまな素材の特性や伝統工芸の技術を生かしながら、現代アートを思わせる斬新な作品が並ぶ。30日まで。 (松岡等)

 初めて国立工芸館、県立美術館、21美が収蔵する所蔵作品、スペイン・ロベエ財団主催のクラフトプライズ受賞作を展示する企画展「工芸が想像するもの」も同時に開催している。

 コンペには63の国・地域から過去最高の835点の応募があり、人間国宝の金工作家中川衛さんらが審査。35歳未満の作家を表彰する「次世代賞」を初めて設けたこともあって若手作家の参加も目立った。会場には、陶磁、金属、漆、繊維などの工芸素材を豊かな発想で生み出された工芸の枠を超える作品が展示され、訪れた人たちを楽しませた。

 大賞の田中さんは1995年、青森県生まれ。秋田公立美術大ものづくり専攻などを経て、現在は金沢卯辰山工芸工房に在籍して制作。受賞作「楚々(そそ)、憧憬」は、吹きガラスとガラスを曲げるためのスランピングの技法を組み合わせ、極めて薄く透明感の際立つガラスで、滑らかな曲面の造形を生みだした。