ジャンル・エリア ： 展示 | 工芸品 | 石川 | 芸術　 2024年03月15日

咲き乱れる花をかたどったガラス作品などが並ぶ会場＝金沢２１世紀美術館で

　金沢卯辰山工芸工房の研修生による作品展が金沢市広坂の金沢２１世紀美術館・市民ギャラリーＡで開かれている。陶芸、漆芸、染、金工、ガラスといった５分野の素材の可能性を探求する２５人の約１２０点が来場者の目を楽しませている。１７日まで。

　１９８９年に設立された工房には全国から集まった研修者が５分野に分かれて創作に励み、成果を示す毎年恒例の展覧会。咲き乱れる花をガラスや鉄の溶接で立体的に表したオブジェや、バナナとバイクを融合させたユニークなデザインの漆など個性的な作品が並ぶ。

　今月で工房を卒業する戸田奈都子さんの陶箱の作品は、絵付けの工程で実際にガーゼを貼り付けることで布の柔らかい質感をそのまま箱の側面に写し取っている。祖父母が呉服店を営んでいたことから布に親しみを感じており「日常の思い出を包みこむ」イメージを落とし込んだという。

　入場無料。午前１０時～午後６時（最終日は午後４時まで）。　（柴田一樹）