ジャンル・エリア ： 三重 | 展示 | 芸術　 2023年02月15日

楕円型のキャンバスを生かして描かれている作品＝津市中央の三重額縁津店で

　無料で提供した楕円（だえん）形のキャンバスに自由に描いてもらった絵画を紹介する作品展が、津市中央の三重額縁津店で開かれている。あまりなじみのない形のキャンバスにも挑戦してもらおうと、店が初めて企画。市内外のプロの画家から園児まで、年代も実力もさまざまな客から寄せられた８６点が、店内階段の壁面に所狭しと飾ってある。２８日まで。

　キャンバスは縦１６センチ、横２２センチの楕円。ラーメンの丼を上から見た図を描き割り箸を貼り付けた作品や、円形を窓に見立てて窓越しの風景を描いたものなど、画材の形を生かした作品が並ぶ。アクリルや油絵の具だけでなく、木炭や水彩絵の具を使って描かれたものもある。

　店によると、楕円キャンバスは額縁に入れなくても気軽に飾ることができ、価格も７００円程度と手ごろなのも特徴。近年は比較的多く流通するようになったが、同店で実際に作品を描くために購入していく人はまだ少ないという。

　画材を買い求めていく顧客が実際にどんな絵を描くのか見てみたい、との興味もあり、「新しい画材に挑戦　楕円に描こう」と銘打った企画を発案。昨年１０月から今年１月中旬までの間、参加希望者を対象にキャンバスを１枚無料で提供し、完成後に作品を持ってきてもらった。

　店員の野田貴子さん（４５）は「こんな画材もあるのかと知ってほしい。これをきっかけに挑戦してもらう人が増えたら」と期待する。

　営業は午前９時～午後６時。毎週月曜と第３火曜日は休み。

　（塩生衣菜）