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【石川】のとじま水族館で骨格標本初展示 カマイルカじっくり観察

ジャンル・エリア : 水族館 | 生き物 | 石川  2023年02月20日

カマイルカの骨格標本に見入る来館者=七尾市能登島曲町ののとじま水族館で

カマイルカの骨格標本に見入る来館者=七尾市能登島曲町ののとじま水族館で

胸ビレや鋭い歯 ショーで分からない特徴知って

 七尾市能登島曲町ののとじま水族館で、飼育していたカマイルカの全身の骨格標本を初めて展示している。体のつくりや特徴など細かい部分まで知ってもらい、生態などに関心を高めてもらう。(大野沙羅)

 数年前に死んだ体長約2.3メートルの成体と、死産した幼い個体の骨格。同館は飼育している生き物が死ぬと、解剖して死因を調べている。この2体は解剖後に骨だけが残るのを待って、飼育員が全身の骨を組み立てて接着剤でつなげた。

 観察すると、カマイルカが呼吸している人間の鼻にあたる「噴気孔」や指のように5本に分かれている胸ビレの様子が分かる。口の中には上下合わせて計120本の歯が生えており、餌の魚を捕まえるために鋭くとがっている。

 野々市市から訪れた小学4年の児童(10)は「大人と子どものイルカで骨の大きさが違うし、こんなに骨がいっぱいあると思わなかった」と驚いた様子で話した。海洋動物科長の加藤雅文さん(51)は「長い時間をかけてやっとお披露目できた。ショーでもイルカの生態や特徴を説明しているが、どんな体のつくりをしているか合わせて確認してほしい」と期待した。