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【富山】触れて知る模型展 高岡の「平和合金」

ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 工芸品  2023年08月28日

アルミ製の富士山の模型(手前)

アルミ製の富士山の模型(手前)

 高岡銅器の鋳物メーカー「平和合金」(高岡市戸出栄町)は、自社が同市金屋町で開設しているギャラリー「Gallery陽峯(ようほう)」で「触知模型展」を開いている。同社の技術を生かして3Dプリンターや鋳造で仕上げた模型を鑑賞するだけでなく、触ることもできる。9月30日まで。入場無料。

 同社は視覚障害者にも触ることで世界遺産や文化財の形を感じてもらい、造形や鋳造の技術を広く知ってもらおうと企画した。

 展示しているのは富士山、原爆ドーム、東京駅、熊本城などを造形した10点。3Dプリンターで高精細造形した樹脂製のほか、原爆ドーム(100分の1サイズ、ブロンズ製)と富士山(1万分の1サイズ、アルミ製)は3Dプリンターで作った模型から鋳型を用意して造形した。東京駅の模型は3Dプリンターでレンガ壁を緻密に再現している。

 核兵器の惨禍を今に伝える原爆ドームのほか、米国が広島市に投下した原子爆弾「リトルボーイ」、被爆した懐中時計の模型もあり、1945年に原爆が投下されたヒロシマ、ナガサキの悲惨さを伝えている。

 
ブロンズ製の原爆ドームの模型

ブロンズ製の原爆ドームの模型

 企画した同社取締役の藤田恵子さんは「視覚に障害がある人も触ることで形をイメージしてもらえる。多くの人に現代の造形技術と、伝統の鋳造技術を知ってほしい」と話す。

 開館時間は平日午前10時~午後7時。土曜日は不定休で、日曜日は定休。 (武田寛史)

 
3Dプリンターで作った熊本城の模型=いずれも高岡市金屋町で

3Dプリンターで作った熊本城の模型=いずれも高岡市金屋町で