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【石川】金沢美大 キャンパス移転記念展 大学ゆかり 江戸以降の名作

ジャンル・エリア : 展示 | 歴史 | 石川 | 芸術  2023年10月03日

「山の画家」として知られた西山英雄の大作(手前)などが並ぶ会場=金沢市小立野で

「山の画家」として知られた西山英雄の大作(手前)などが並ぶ会場=金沢市小立野で

 1日に新キャンパスへ移転した金沢美術工芸大(金沢市小立野)のアートギャラリーで2日、大学所蔵の貴重な絵画や工芸品、彫刻約30点を紹介した「新キャンパス移転記念 所蔵名品展」が始まった。入場無料。12月1日まで。

 新キャンパスは塀や門がなく、自由に出入りできる「開かれた大学」が特徴の一つ。一般の人も気軽に訪れてほしいとギャラリーも独立した形で新設され、早速展覧会を開いた。

 同大がこれまで収集してきた6900点の所蔵品の中から卒業や修了、教壇に立つなどした作家を中心に、江戸期から現代のよりすぐりの作品を並べている。

 同大で教え、「山の画家」として知られた日本画家の西山英雄が1970年に手がけた「富士西湖」は2メートル近い大作。富士山が映る水面にマスが群れる様子がダイナミックに表現されている。

 同じく教壇に立った洋画家の宮本三郎、その宮本に師事した金沢市出身の鴨居玲の絵画や、江戸期の掛け軸、刀、焼き物といった美術品もある。西山の大作を見ていた主婦(46)は「すてきの一言。自由に入れると聞いて来てみた」と話した。

 名品展の後期イベントとして卒業・修了制作の中から同大が買い取った作品を展示する「KANABIが生み出したアーティスト展」も12月18日から行う。

 同大に駐車場はなく、公共交通機関の利用を呼びかけている。(井上靖史)