ジャンル・エリア : 愛知 | 文化 | 歴史 2023年10月23日
県内の歴史ある建物を見学して楽しむイベント「あいちのたてもの博覧会」が11月下旬まで各地で開かれている。普段は入れない建物が公開され、所有者や専門家が歴史や特徴を解説している。
「窓がアーチ状になっていて、かわいいですよね」「手すりの下にタイルが貼ってあります」。20日、名古屋市千種区城山町の「昭和塾堂」で開かれたイベント。1928(昭和3)年に建てられ、現在、普段は非公開の建物に参加者約20人が入り、同区の建築史家村瀬良太さん(46)と建物を所有・管理する城山八幡宮の吉田玄(わたる)宮司(71)が解説。和洋折衷のデザインや歴史が紹介され、参加者は「かっこいい」などとうっとりしていた。
イベントは2013年から毎年開催され10回目。これまでは国登録有形文化財を対象にしてきたが、今年は一宮市の「リテイル」(旧尾西繊維協会ビル)や名古屋市東区の中産連ビル本館、半田市の旧中埜家住宅など、国指定重要文化財や未指定・未登録を含め、約80の建物を対象にした。
所有者や専門家でつくる実行委員会が主催。委員長の村瀬さんは「愛知は観光資源がないと言われるが、まちにはすごい建物がある。まずは知ってもらい、活用や保存につながったら」と話した。
スケジュールや内容は 専用ウェブサイト で確認する。参加費は多くが無料。一部入館料などが必要。解説は予約が必要。 (下條大樹)