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【石川】世界の漆芸 技さまざま しいのき迎賓館で公募展始まる

ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 石川 | 芸術  2023年11月10日

大賞を受けた新井寛生さんと作品「乾漆蒔絵箱 夜梅」=金沢市広坂のしいのき迎賓館で

大賞を受けた新井寛生さんと作品「乾漆蒔絵箱 夜梅」=金沢市広坂のしいのき迎賓館で

 漆の国際公募展「国際漆展・石川2023」の展覧会が9日、金沢市広坂のしいのき迎賓館で始まった。世界8の国・地域から169点の応募があり、審査によって選ばれた入賞・入選作品79点を展示している。21日まで。

 公募展は1989年に始まり、13回目。デザイン、アートの2部門あり、画像による一次審査、実物による本審査があった。

 大賞はアート部門に出品された新井寛生(かんせい)さん(37)=東京都=の「乾漆蒔絵(まきえ)箱 夜梅(よるうめ)」が受賞。古今和歌集の歌から着想し、夜の闇の中で梅の花がほんのりと香るイメージを、丸みを帯びた造形や、ふたの中心に控えめに施したあめ色の蒔絵に表現した。

 埼玉県出身の新井さんは高校生の時、金沢に移転前の東京国立近代美術館工芸館で漆作品を見て感動し、漆の道に進むことを決めた。初応募での栄誉に「驚きしかない」と目を丸くし「(原点になった国立工芸館のある)金沢にこんな形でお呼びいただき、とてもうれしい」と話した。午前10時~午後6時(最終日は同5時まで)、入場無料。(小室亜希子)