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【岐阜】アフガニスタンの文化や現状に触れて 岐阜でNPO法人「飛鳥」が作品展

ジャンル・エリア : 展示 | 岐阜 | 文化 | 芸術  2023年12月13日

アフガニスタンの風景や人々を表現したウッドバーニングの作品=岐阜市柳ケ瀬通で

アフガニスタンの風景や人々を表現したウッドバーニングの作品=岐阜市柳ケ瀬通で

 電熱ペンで木板を焼いて繊細な絵を描く「ウッドバーニング」でアフガニスタンの風景を表現した作品が、岐阜市柳ケ瀬通の柳ケ瀬画廊で展示されている。同国の教育支援をする同市細畑の認定NPO法人「飛鳥」が4年ぶりに開く催し。コロナ禍やタリバンの復権などで支援は困難だったが、柳原靖子理事長(64)は「人口の半数以上が人道支援を必要としている。アフガンの文化や現状を知ってもらい支援を広げたい」と話す。16日まで展示する。13日は休み。(井上京佳)

 展示は、日本ウッドバーニング協会中日本支部(同市)が飛鳥に寄贈した13点を並べる。バーミヤン遺跡や笑顔の子どもなど、アフガニスタンでの写真を基に繊細に描かれた作品が目を引く。

 2011年に設立された飛鳥は全国から集めた寄付で、文房具や生活用品をアフガンに贈ってきた。学校の教室になるテントも贈り、5000人の子どもの学びの環境を整えた。文化交流として県内や名古屋市などで講演やパネル展も開いた。

 コロナ禍では、現地への物資提供や、国内でのチャリティーイベントが開催できなくなった。21年8月にタリバンが復権した当時の現地の担当者とは、「殺されるかもしれない」と助けを求めるメールが来て以来、連絡が取れなくなったまま。政権が代わり、予定していた支援プログラムは中止を余儀なくされた。

 国連人道問題調整事務所(OCHA)の昨年のまとめによると、アフガンは干ばつなどで2830万人が支援を必要とする。今年10月には西部でマグニチュード(M)6.3の地震が複数回起きて多数の死者が出た。女性が中等、大学教育を受けられず、物価上昇で多くの人が必要な食料や衣料を手にできないなど課題は山積する。

 5日にはコロナ禍以来となるチャリティーパーティーを岐阜市内で開いた。柳原さんは「危ない国というイメージが強いが、アフガンも同じ東洋。文化を見て身近に感じてもらい、サポーターを増やしたい」と語る。展示は午前11時~午後5時。