ジャンル・エリア : 展示 | 岐阜 | 文化 2024年02月26日
布で作った小さな人形を連ねた「つるし雛(びな)」が、高山市丹生川町の丹生川文化ホールで展示されている。約500点の愛らしい作品が来場者の目を楽しませている。ひな祭りの3月3日まで。
農閑期の11~3月にJAひだ女性部丹生川支部の有志23人が手がけていて、今年で6回目。講師を務める横山春子さん(84)が東京でつるし雛を見かけて感銘を受け、独学で作り始めたのがきっかけ。つるし雛の文化がなかった高山で18年ほど前から月2回、教室を開き、農家の女性の憩いの場にもなっている。
天井からつり下がる人形は、花やひょうたん、手まりや動物など多種多様。不用になった着物などを使うため、ちりめんや絞りなどの鮮やかな布地が会場を彩る。ぞうりは「子どもが元気に歩けるように」、唐辛子は「農作物に虫が付かないように」など、それぞれに意味があるという。
教室の桜本正枝代表(70)は「春らしい光景を見て『きれい』と思ってもらえたら」と来場を呼びかけている。場内には、つるし雛や小物の販売コーナーもある。
(北川鈴乃)