ジャンル・エリア ： まつり | イベント | 展示 | 岐阜 | 文化　 2024年03月01日

飛騨の里で飾られている土びな＝高山市上岡本町で

　高山市内の観光施設、宿泊施設などでひな人形を一斉に展示する「飛騨高山雛まつり」が、１日に始まる。２６回目となる今年も、市内６１カ所で飾り付けが整った。春の訪れの遅い飛騨地域ではひな祭りが１カ月遅く、４月３日まで。

　同市上岡本町の野外博物館「飛騨の里」には、かつて飛騨地域の多くの家庭で飾られていた「土びな」がずらり。市民が寄付した千体あまりが、「西岡家」など３棟の古民家に並ぶ。

　同市本町の旅館「本陣平野屋花兆庵（あん）」では、江戸時代の「享保びな」や長野県の「押し絵びな」など、女将（おかみ）が集めた１００セット以上が所狭しと飾られている。ロビーで出迎える畳６畳分の「御殿びな」は豪華絢爛（けんらん）で、小物の一点一点まで意匠が凝らされている。

　展示会場にあるひな人形の写真を投稿するとプレゼントがもらえる「＃ＳＮＳ投稿キャンペーン」も同時開催する。イベントを主催する飛騨・高山観光コンベンション協会の担当者は「代々受け継がれてきた多様なおひなさまがいる。手作りなので、一つ一つ異なる姿を楽しんで」と呼びかけている。

本陣平野屋花兆庵で飾られている御殿びな＝同市本町で

　（北川鈴乃）