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【愛知】ギョッ!?「あやつり人形の首」 16日から常滑で大野町の歴史紹介する展示

ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 愛知 | 文化  2024年03月15日

ひときわ存在感を放つ「あやつり人形の首」。江戸時代の大野町の庶民文化を伝える=常滑市とこなめ陶の森資料館で

ひときわ存在感を放つ「あやつり人形の首」。江戸時代の大野町の庶民文化を伝える=常滑市とこなめ陶の森資料館で

 江戸時代などに港町として栄え、多くの歴史遺産が残る常滑市大野町の文化財を紹介する企画展が16日~4月21日、とこなめ陶の森資料館で開かれる。産業や、寺社、暮らしにまつわる貴重な史料約30点を紹介する。

 ひときわ目を引くのが、市有形民俗文化財の「あやつり人形の首」。地元の内宮御祭宮社に伝わる江戸後期の品で、祭りの際の見せ物として演じられていた。

 見つかっている36個のうち11個を公開。欠損部分も多く良好な保存状態とは言えないが、隈(くま)取りをしたへの字口の男性や、涼しげな表情の女性などが当時の庶民文化を伝える。一部の人形は、目の玉やまゆげが動く仕掛けもある。

 このほか、かつて大野町の宮山にあった金蓮寺に伝来した国重要文化財「仏涅槃図(ぶつねはんず)」や、江戸時代の大野鍛冶職人が手がけた馬具の鐙(あぶみ)、2代尾張藩主徳川光友が命名したと伝わる銘菓「一口香(いっこうこう)」の看板など多彩なジャンルの品を展示。地元の「石瀬貝塚」や「籠池古窯」から出土した土器や山茶わんも並べる。

 職員の石津琳那さんは「これまで未公開だった展示品も多い。大野町の多様な歴史を知ってもらえたら」と話す。

 入場無料。月曜休館。今月23日午後1時半からは学芸員による解説もある。 (渡辺大地)