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ソウル 風物詩よりも「大事」

2017年01月20日

 ソウル市庁前の「ソウル広場」には2004年から毎冬、仮設の屋外スケート場が設けられ冬の風物詩となっている。1時間1000ウォン(約90円)と料金が安いため、いつも大勢の市民でにぎわっていた。

 だが今季は、11月20日に開始予定だった設置工事が延期された。朴槿恵(パククネ)大統領の退陣を求める大規模デモが続く中、運営するソウル市が「安全を考え集会の妨害にならないようにする」と判断。左派の次期大統領選候補にも挙げられる市民派弁護士出身の朴元淳(パクウォンスン)市長の意向だという。実質的に集会を開く場所を提供する行為にも見え、日本では考えにくい決定だ。

 11月26日の集会には主催者推計で約150万人(警察推計約30万人)が集まり、広場も人で埋まった。小3の娘と参加した主婦(40)は「スケートには年に3、4回来るけど、スケート場はここ以外にもある。今は、デモで大統領を退陣させる方が大事だ」と語った。

 市は結局、今季はスケート場を休場すると決めた。デモの規模も市民の理解も規格外。かつて国のスローガンだった「ダイナミック・コリア」を今、実感している。 (島崎諭生)

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