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【岐阜】ヤギの「角田さん」大人気 高鷲「牧歌の里」

ジャンル・エリア : テーマパーク | 動物 | 岐阜  2018年05月16日

「お手」と言われて、きっちり無視する「角田さん」。マイペースなところが人気=郡上市高鷲町の牧歌の里で

「お手」と言われて、きっちり無視する「角田さん」。マイペースなところが人気=郡上市高鷲町の牧歌の里で

 郡上市高鷲町鷲見の「ひるがの高原牧歌の里」を舞台にした動物ショーで、4月から新たに参入したヤギの「角田(つのだ)さん」(雄、3歳)が、人気では不動の地位を誇ったアルパカを脅かしている。やる気なさそうな動きで笑いをとる芸がなぜか大人気となり、最近は「既に主役の座を奪った」との声さえ聞かれる。

 出演者は角田さんのほか、アルパカ2頭と馬2頭。動物を率いるのは安藤敦嗣さん(45)、福田美砂紀さん(24)、小森茜さん(25)の3人で、毎日1回のショーをこなしている。

 アルパカはくわえた鈴を鳴らしたり、落としたロープを拾い上げる。馬も運動場いっぱいに走り回ったり、指示で寝転ぶなど芸達者だ。中でもアルパカはファンが多く、お客さんのほっぺにキスするなどして愛嬌(あいきょう)を振りまいている。

 これに対し、ヤギの角田さんができるのは「お手」と「お回り」だけ。小森さんは「気ままな性格で、頼んでも芸をやらないことがある。そんな時は必死にしゃべって間をつなぎます」と明かす。15日もマイペースぶりを発揮し、仲間にちょっかいを出したり、勝手に歩き回ったり。飛び入りの若い女性が「お手」と言うのを無視し、みんなを困らせる場面もあった。それでも、お客さんたちは「角田さん、かわいい!」と口をそろえた。

 園内にいる6頭のヤギから選ばれ、大きな期待を背負ってショーの一員となった角田さん。もともと頭が良いのか、芸は1週間足らずで覚えたという。福田さんは「他の動物に比べると体が小さいから、最初は戸惑っていた。わがままな子に見えるけれど、本当は怖がりで弱虫なんですよ」と話した。大きな仲間と肩を並べ、自分なりに一生懸命働く姿がお客さんの心をつかんでいるようだ。

 牧歌の里にはウシやヒツジ、ウサギなどもいて、大切に育てられている。福田さんらは「お客さんに動物と触れ合っていただくため、いろいろな芸が見せられる楽しいショーを続けたい」と話している。

 (中山道雄)