ジャンル・エリア : 石川 | 芸術 2019年08月26日
中能登町良川の障害者支援施設つばさは、施設利用者2人がデザインしたTシャツ2種類の販売を始めている。利用者の感性が光る独創的な絵柄で、企画を担当した施設の生活支援員、山森浩美さん(44)は「Tシャツを通して、利用者さんのアートの才能を伝えたい」と力を込める。(中川紘希)
デザインを担当したのは、絵を描くのが好きな北野学さん(25)=七尾市青葉台町=と山本耕司さん(39)=中能登町坪川=の2人。
北野さんは、異なる色を細かく塗り分けたカラフルな傘の絵を描き、白地のTシャツにちりばめた。「うまく描けた。自分でも着ている」と満足げだ。
山本さんはハンバーガー、ハンバーグ、焼き鳥をポップな筆致で描き、紺色のTシャツに印刷。「まあまあの出来栄え」と謙遜するが、山森さんは「模写が本当に上手。抜てきさせてもらった」と太鼓判を押す。
両方とも能登テキスタイル・ラボ(同町良川)に印刷を依頼した。ポリエステル製の北野さんの作品は1600円(税別)、綿製の山本さんの作品は1800円(同)で、施設で販売している。
山森さんは「他にも個性的な絵の描き手がたくさんいる。今後は他の種類も増やしたい」と話した。町の伝統的麻織物「能登上布」のポケットを付けるなどして、町らしさを出すことも考えている。