ジャンル・エリア : 展示 | 石川 | 芸術 2022年12月08日
県水墨画協会会員で、白山麓の風景などの水墨画を手がける村中道雄さん(69)=白山市鶴来大国町=の力作20点を集めた展示が、白山市吉野の文化施設「吉野工芸の里 鶉荘(うずらそう)」の2階で開かれている。
手取川に架かる鳥越大橋から見渡した朝霧の山を描いた縦約1・3メートルの大作「風伝おろし」や、古い家屋が残る同市木滑の田園風景、同市鳥越地区から一望した威風堂々とそびえる白山などを精緻な筆遣いで描いた作品が並ぶ。
同市出身の村中さんは定年後、独学で水彩画を描き、約4年前、水墨画家高尾升道(しょうどう)さんの作品を同市内の美術展で見た際、繊細さと力強さに魅了されて水墨画を始めた。
風情をこよなく愛する鶉荘での初めての個展に、「念願がかなった」といい、杉をバーナーであぶった深みのある茶色の額縁も、木造の鶉荘の趣に合わせた。村中さんは「故郷への思いが詰まった作品をぜひ見にきて」と呼びかける。来年1月22日まで。入場無料。 (安里秀太郎)