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ロシア・アナパ この国で酒と言えば!?

2019年04月18日

 「ロシア人なら、ウオッカを飲むんだよね」。当然のごとく言うと、「それはステレオタイプ(紋切り型)だよ」と反論を受けることも少なくない。

 確かに、ロシア当局の統計によると、1990年代には酒類売り上げの約8割を占めていたウオッカの割合が、近年では半減。代わりに伸びているのはワインだ。一人当たりの消費量でいえば、ウオッカと肩を並べており、量販店の売り場には各国のワインがずらりと並ぶ。

 輸入物が幅を利かせる中、国産ワインの雄は、ロシア南部クラスノダール地方産。比較的温暖な気候で、生産拡大が進む。先日、同地方のリゾートのアナパを訪れた際、郊外には広大なブドウ畑をよく見かけた。

 せっかくなので賞味してみようと、ワインバーに入った。テーブルにはメニューとともに、近隣のワイナリーを紹介した地図が置かれている。観光資源にもなっているようだった。

 店お薦めの地元産白ワインを頂いた。きりっとして、欧州産にも引けをとらない・・・、とでも言いたいところだが、下戸の舌では判別困難。店員の問い掛けに「おいしいですね」と愛想笑いした。 (栗田晃)