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ロンドン 公園にも思いやりを

2020年10月27日

 気温が30度を超える日が続いた今月上旬、ロンドンの自宅近くを歩いている時にふと感じた。「公園や緑地がきれいになった」。猛暑で外出を控える人が増え、放置ごみが一時的に激減したためだ。

 新型コロナウイルスによる外出制限が緩和されると、英国の公園や行楽地ではごみ問題が深刻化している。来場者の一部がペットボトルや紙製の食器、食べ残しなどを芝生の上に放置したり、満杯のごみ箱近くに置き去りにしたりするからだ。

 ロンドンの8つの王立公園を管理する団体は6月だけで、バス20台分の重さにあたる約260トンのごみを回収したと発表。「記憶にない量のごみが放置されている」と訴え、「公園に親切に」と呼び掛ける。私の自宅近くの緑地なども似た状況が続き、あちこちに捨てられたマスクを見るたび、回収者が感じるであろう恐怖を思う。

 ごみ問題の背景には、外出制限のストレスからの解放があるだろう。ただ、その制限中、私は、他人の安否を気遣ったり、医療従事者に常に感謝する英国民の心持ちに感心した。そんな親切心が憩いや娯楽の場所にも向いてほしい。 (藤沢有哉)

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