2021年06月28日
こんなに大勢で食事をするのは、いつ以来だろうか。20人ほどでテーブルを囲んで酒を酌み交わしながら、ふと思った。
5月下旬、外国メディア対象の韓国南東部・慶尚北道(キョンサンプクド)ツアーに参加した。今回訪れた英陽(ヨンヤン)郡など内陸地域は農業のほか観光が主力産業だが、新型コロナウイルスで観光客は急減。大きな打撃を受けたが、ようやく回復の兆しが見えてきたという。
新型コロナウイルス対策として、韓国では昨年から全国で5人以上の私的な集まりを禁止。飲食店も1グループ4人までしか入れなくなった。措置は長引き、飲食店業者の反発も大きい。政府は試験的に感染者の少ない慶尚北道の一部地域で防疫措置を緩和。私的な集まりの人数制限をなくした。
李轍雨(イチョルウ)道知事は「人数を気にせず食事ができるようになって、団体の観光客も戻ってきた。経済効果は大きい」と話す。他の防疫を徹底することで緩和後も感染者は増えていないという。
人数制限が出て以降、歓送迎会や会食も少人数でしかできずにいた。久々にみんなでワイワイやると、やはり楽しい。ソウルでもそんな日が待ち遠しい。 (中村彰宏)