2023年04月11日
ニューヨークを本拠とする米プロバスケットボールNBAチーム「ブルックリン・ネッツ」を応援するため、家族や友人と連れだってスタジアムを訪れた。世界最高峰のリーグ戦を生で観戦するのは初めて。華麗なフェイントや豪快なダンクシュートを存分に楽しんだ。
ただ一つ、心が曇ったのは、電光掲示板に映し出されたメンバー表に「カイリー・アービング」の名前を見た時。米メディアによると、ネッツの中心であるアービング選手は先日、反ユダヤ主義的な内容の本や映画へのリンクを交流サイト(SNS)に投稿する騒動を起こした。
目の前の試合では、白人の観客が黒人選手に声援を送り、もちろんその逆の光景も。休憩時にチアリーダーが踊れば男性パフォーマーのダンスもあった。試合前には、招待された子どもたちが選手と一緒に練習した。
いずれも人種や性差、年齢を超え、みんなでバスケを楽しもうという雰囲気に満ちていただけに、騒動が悲しい。アービング選手は謝罪し、出場停止処分も解けて再出発した。この日ネッツは敗れたが、次は同選手の活躍でニューヨークが再び沸くのを願っている。 (杉藤貴浩)