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【長野】3年ぶり営業再開 白骨温泉公共野天風呂

ジャンル・エリア : | 温泉 | 甲信越  2019年06月07日

谷底付近に設けられた白骨温泉公共野天風呂(左)=松本市安曇で

谷底付近に設けられた白骨温泉公共野天風呂(左)=松本市安曇で

 松本市安曇の日帰り温泉施設・白骨温泉公共野天風呂が、3年ぶりに営業を再開している。一帯の旅館6軒が提供する日帰り温泉は営業時間が短く、収容人数も少ないため、公共野天風呂の閉鎖中は入浴待ちの列ができていた。約30人が同時に入れ、午後4時まで営業する公共野天風呂の再開で混雑が解消し、関係者を喜ばせている。

 公共野天風呂は1994年、梓川の支流・湯川が流れる谷底の左岸に旧安曇村が設置した。再開からは、周辺の旅館有志でつくる「白骨温泉公共野天風呂湯守の会」が市の委託を受けて運営している。一度に男湯は15人、女湯は12人が利用できる。

 白い湯は、硫黄や石灰分、二酸化炭素を含み、まろやかで優しい肌触りが特徴。湯川の清流や美しい木々のほか、周辺には国特別天然記念物「噴湯丘と球状石灰石」があり、温泉の石灰分が積み重なった独特の地形も楽しめる。

 2016~18年度は谷岩壁の補強工事のため閉鎖していた。白骨温泉は、北アルプスなどを訪れた登山者や観光客などを中心に根強いファンも多いが、一帯の旅館で入れる日帰り温泉6軒のうち4軒は午後2時までで、残る2軒は定員が10人ほどしかない。

 閉鎖中は、温泉客が旅館の施設に列をつくり、時期によっては1時間待ちも珍しくなかったという。

豊かな自然を感じられる野天風呂=松本市安曇で

豊かな自然を感じられる野天風呂=松本市安曇で

 市山岳観光課によると、大型連休初日の4月27日の再開から5月末までの利用者は延べ約2260人で、閉鎖直前の15年同期比約250人増の盛況だった。一方で、大型連休でも順番待ちはほぼ見られなかったといい、湯守の会の玉城康輔事務局長(41)は「ゆったり満喫してもらえてうれしい」と話す。

 夫婦で6日に訪れた岡谷市の会社員の男性(46)は、白骨温泉は数度目だが公共野天風呂は初めてという。「ずっと入ってみたかった。開放感があって景色も最高」と笑顔を見せた。

 午前10時~午後4時。11月末まで営業する。入浴料は一般510円、3歳~小学生300円。200円のオリジナルタオルの販売も始めた(いずれも税込み)。(問)湯守の会=090(1967)7970

 (川添智史)