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【石川】時代映す 学校教材 戦前から戦後 教育どう変遷

ジャンル・エリア : 展示 | 歴史 | 石川  2019年08月01日

展示された戦前から戦後にかけての教科書=中能登町一青で

展示された戦前から戦後にかけての教科書=中能登町一青で

中能登 きょうから展示

 戦前から戦後にかけて使われた教科書などを見比べられる特別展「明治・大正・昭和の学校教材展~学び舎に残された教育の記憶~」が1日、中能登町一青のふるさと創修館で始まる。終戦を境に軍国主義から民主主義へ激変していった教育現場の様子が伝わる展示内容で、町教委担当者は「教材は時代を映す鏡。戦時にはどんな役割を果たしていたのか考えてほしい」と話した。30日まで。(中川紘希)

 明治から大正、昭和の戦後までの教科書、学校日誌、生物を図解する掛け図など計100点を展示。町教委が廃校で見つけ保管したり寄付を受けたりした資料で、解説を添えて紹介している。

 なかでも戦時中の国語の教科書には、兄が戦争に向かう物語が書かれているほか、算数では戦闘機や戦車の数を数えさせるなど、当時の思想が生々しく伝わる。

 一方で、戦後に使われた教科書では「日本の子どもは平和のはとだ。世界の友よ、手をつなぎ」などと内容が大きく変わったことがうかがえる。町教委の担当者は「廃校に残された資料は破棄されることが多いが、地域に欠かせないものとして今後も保存していきたい」と話した。

 特別展は午前9時~午後5時。入場無料。3日午前10時と午後2時には会場で学芸員が解説する。

 館内の曳山(ひきやま)郷土資料展示室では、7月末から新庄地区の山車も展示しており、3日は無料で開放する。