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【愛知】皿と苦労重ねたネズミびな 瀬戸蔵ミュージアムに地上絵

ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 愛知  2020年02月13日

かわいらしい表情を浮かべた地上絵

かわいらしい表情を浮かべた地上絵

 瀬戸市で1日から始まった「陶のまち瀬戸のお雛(ひな)めぐり」に合わせて、瀬戸焼でつくったおひなさまの地上絵が、同市蔵所町の瀬戸蔵ミュージアムにお目見えしている。今回初めて背景まで描き込み、制作風景のパラパラ漫画も作った。新たな試みで来場者をもてなしている。3月8日まで。

 地上絵は同ミュージアムに提供された器などを使い、毎年9月の招き猫まつりと2月のお雛めぐりに合わせて制作。今回はミュージアムの職員とボランティアの計8人で4時間あまりかけて作った。

 縦3.6メートル、横5.4メートルの地上絵は、干支(えと)にちなみ、ネズミの男びなと女びなをデザイン。今月16日まで同ミュージアムで開かれている染付窯元「千峰園」に着目した企画展に絡めて、同窯元でよく見受けられるデザインの「富士山」を背景にあしらった。

 「8人で意見をぶつけ合いながら突き詰めて作業した」と語るのは学芸員の岩井理さん。男びなと女びなの笑っている目は、黒と白の皿の重ね具合でうまく表現。妥協を排した制作風景を、約2分ごとに定点撮影した写真約130こまでたどったパラパラ漫画も制作し、会場でも閲覧できる。

制作風景を収録したパラパラ漫画=いずれも瀬戸市蔵所町で

制作風景を収録したパラパラ漫画=いずれも瀬戸市蔵所町で

 同じく学芸員の森杉直子さんは「お皿1枚1枚に職員やボランティアの思いがこもっている」と強調。岩井さんは「瀬戸ならではのものを作りたいと思っていて、みんな苦労して良い物ができた。制作風景が詰まっている漫画も見てほしい」と笑顔を見せた。

 同ミュージアムでは4月5日まで「千代紙のつるし飾り」も展示されている。

 午前9時~午後6時。25日と3月23日が休館。一般520円、65歳以上と高大生310円、中学生以下など無料。(問)同ミュージアム=0561(97)1190

 (吉本章紀)