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【愛知】鉄絵の顔料で素朴な味わい 瀬戸蔵ミュージアムで絵付け皿展

ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 愛知  2024年02月16日

鉄絵の顔料で描いた皿が並ぶ展示=瀬戸市蔵所町の瀬戸蔵ミュージアムで

鉄絵の顔料で描いた皿が並ぶ展示=瀬戸市蔵所町の瀬戸蔵ミュージアムで

 「鬼板(おにいた)」や「水打(みずうち)」と呼ばれる鉄絵の顔料で絵付けした皿を集めた企画展が、瀬戸市蔵所町の瀬戸蔵ミュージアムで開かれている。4月14日まで。

 こうした顔料を用いた陶器は18世紀後期~19世紀前期、現在の瀬戸市を中心に作られ、全国で幅広い層に人気があった。含有する鉄の性質によって色が変わるのが特徴。会場にはかつての瀬戸村、赤津村、下品野村などで作られた皿や鉢、茶わん計34点が並ぶ。

 山水画を描いた直径40センチほどの大きな皿や、縁に沿うように渦巻き模様が描かれた馬の目皿のほか、縦じまの麦藁(むぎわら)手の茶わんも。当時の暮らしぶりがうかがえる品としては、あんどんから落ちる油を受けるラクダ柄の皿がある。染みが残っているため、実際に使われていたことが見てとれる。

 市内の男性(84)は「素朴な味わいがしますね」と見入っていた。担当した学芸員の松尾剛さん(44)は「馬の目皿などはシンプルな美しさがある」と話している。

 午前9時~午後5時。一般520円、高大生・65歳以上310円。26日、3月18日休み。(加藤慎也)