ジャンル・エリア : 展示 | 福井 | 芸術 2022年10月07日
敦賀市立博物館が所蔵する江戸時代の主流派画家による日本画の中から、人気の高い作品を紹介するコレクション展「敦博江戸絵画―みんなの推しコレクション―」が、同館で開かれている。展示しているのは、2年前の人気投票で上位にランクインした9点。彩色など伝統的な技法が生かされ、現代でも親しみを持てる作品が並ぶ。16日まで。
来場者による人気投票は2020年8~11月に、同館所蔵の日本画約100点を展示する企画展が開催された際に実施され、投票総数は1033票だった。
今回は1~11位(2位、同率5位除く)の上位作品を展示。1位は円山応挙の「拘子図」(133票)。雪の上でじゃれ合いながら遊ぶ3匹の子犬が墨などで描写されており、毛のやわらかい質感がかわいらしさを引き立たせている。
3位は岸礼の「百福図」(52票)。高さ約2メートル、幅約1メートル20センチの大作で、詰め込むように描かれた145人のお多福が、どれも楽しげな表情を見せている。
4位は、蜂の巣を囲むサルたちを写した森狙仙の「蜂猿図」(41票)。5位以下も動物や自然を生き生きと表現した作品がそろっている。2位は、目つきが鋭いトラが歩み寄る姿を描いた岸駒の「猛虎図」(55票)だった。
市立博物館の担当者は「投票者が作品のどういうところに引かれたのか、パネルでコメントも紹介している。投票した人もしてない人も楽しめる展示内容になった」と見どころを話す。
土日祝限定でクイズイベントも実施、参加者には景品あり。月曜休館(祝日の場合は翌日)。
(栗田啓右)